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国内で初めて、改正SOLAS条約に対応した当社の携帯用ガス検知器が 国土交通省の型式承認と 一般財団法人日本舶用品検定協会の検定に合格しました

新コスモス電機株式会社(JASDAQ上場:証券コード6824、住所:大阪市淀川区三津屋中2-5-4、TEL:06-6308-2111、社長:髙橋良典、資本金:14億6,000万円)の複合型のガス検知器「XA-4400Ⅱ-J」が、国内で初めて、改正されたSOLAS条約(海上における人命の安全のための国際条約)で定められた可搬式ガス検知器(携帯用ガス検知器)の要件に適合し、国土交通省の型式承認品と一般財団法人日本舶用品検定協会の検定合格品となりました。

開発の経緯

「海上における人命の安全のための国際条約」(The International Convention for the Safety of Life at Sea 以下、SOLAS条約)は、1912年のタイタニック号の海難事故を契機に定められた船舶の安全性確保に関する条約で、1929年のSOLAS条約から日本でも発効されています。

SOLAS条約は適宜見直し等が行われており、2014年11月に船舶の閉囲区域に立ち入るための可搬式ガス検知器(携帯用ガス検知器)に関する要件が条約に追加され、国際航海に従事する総トン数500トン以上の船舶においては、閉囲区域への立ち入りのためには可搬式ガス検知器が必要となりました。この可搬式ガス検知器については、少なくとも可燃性ガス・酸素・一酸化炭素・硫化水素の濃度が測定できる必要があり、日本船籍に搭載する場合、国土交通省の型式承認を受け、一般財団法人日本舶用品検定協会の検定に合格している必要があります※1

当社では従来から携帯用ガス検知器の開発・製造・販売を行なっており、2015年7月には可燃性ガス・酸素・一酸化炭素・硫化水素を同時に検知する複合タイプのガス検知器の最新機種「XA-4000Ⅱシリーズ」2を発売し、現在に至るまで好評を博しております。

この度のSOLAS条約の改正を受け、当社では条約の要件に適合した商品の開発を行ないXA-4000Ⅱシリーズのラインナップとして「XA-4400Ⅱ-J」を開発、今年4月に国内で初めて、改正SOLAS条約に適合したガス検知器として国土交通省の型式承認、6月に一般財団法人日本舶用品検定協会の検定に合格しました。6月中旬に販売を開始しており、年間1,000台を販売目標としています。

当社はこれまで船舶業界への取り組みが遅れておりましたが、今回のSOLAS条約の改正や排ガス規制に伴うLNG燃料船の増加などによってガス警報器・ガス検知器の需要増が見込めることから、本商品の発売を機に船舶業界への取り組みを強化していく予定です。

xa44002ナナメ      xa44002手持ち

※1 今回の改正SOLAS条約に適合する可搬式ガス検知器として日本船籍に搭載する場合、主に次の2パターンで承認を得る方法があります。
① 国土交通省の型式承認+一般財団法人日本舶用品検定協会の検定合格
② 国土交通省の予備検査または一般財団法人日本舶用品検定協会の検査合格
①の場合、国土交通省の型式承認は一度合格すると製品出荷ごとの試験は不要であり、出荷の際には日本舶用品検定協会の検定のみの受験となります。
②の場合、上記のようにどちらかの承認を得ればよいですが、出荷毎にすべての試験項目の検査を受ける必要があります。
試験項目は、「国土交通省の型式承認」「国土交通省の予備検査」「日本舶用品検定協会の検査」の3つについては同じ内容であり、日本舶用品検定協会の検定は試験項目数が少なくなります。
以上のことから、ある程度の期間一定数の出荷が見込めるような商品は①のパターン、特殊品で1台のみのものや、年間数台といったものであれば②のパターンで承認を得る形となることが想定されています。本商品は①で承認を得ています。

※2【XA-4000Ⅱシリーズ】
2015年7月発売。酸素・可燃性ガス・一酸化炭素・硫化水素の4種のガスを同時検知・同時測定できる複合型のガス検知器。拡散式、吸引式(オプションのポンプユニット使用時)どちらも使用可能で、ユニットを交換することで乾電池、充電池のどちらの使用も可能。電池1本で、約一週間稼働可能で、センサ寿命2年、本質安全防爆構造(ExiaⅡCT3)。XA-4400Ⅱ-Jと基本的な性能については同等です。

 

製品についての詳細はこちら ≫ 複合型ガス検知器 XA-4400II-J